保護猫たちが教えてくれた「いのち」と「病院受診」の大切さ
むすびより さん
知人やメディアを通じて出会った我が家の保護猫たち

我が家で猫を飼う際、当初はペットショップから迎えようと考えていましたが、会社の先輩から保護犬の話を聞き、私も保護猫を迎えることを決意しました。初代の「ムスビ」と暮らしましたが、残念ながらムスビは腎臓病で2017年に旅立ち、深いペットロスに陥りました。
そんな経験から「もう一度、誰かのいのちに向き合いたい」と、推定5歳を超える黒白猫の「おむすび」に出会いました。里親募集で見つけたおむすびは、当初はソファの下から出てこないほど怖がりでしたが、今では一日中寝て過ごす穏やかなシニア猫です。猫エイズのキャリアであり腎臓の数値も悪いため、体重管理やこまめな食事、日々の観察は欠かせません。
もう1匹、推定8歳のキジ白猫の「エース」は、後ろ足のない保護猫です。沖縄で事故に遭い、その後敗血症で後ろ足の切断を余儀なくされました。エースは、テレビで埼玉県川越市の保護猫カフェの活動を見たことをきっかけに、さらに猫カフェのブログで保護経緯を知り、「この子を迎えられるのは私かもしれない」と感じ、迎えることにしました。自力排泄ができないため、朝と夜の8時半前後、12時間ルールで圧迫排尿をルーチン化して行う必要があります。それでも、驚くほど元気で活発。甘えん坊で日向ぼっこが大好きな明るい性格の子です。
2匹とも私が守るべき大切な家族。健康管理にはできることをすべて行いたいと思っています。
おむすびのストレスを軽減させ、“安心”させるための工夫

動物病院での受診は別々に連れていきます。おむすびは腎臓病治療のため、2週間に一度、定期的に受診し、点滴とお灸の治療を受けています。エースは、排泄ケア以外は元気なので、定期健診に年2回連れて行き、血液検査や歯の状態をチェックしています。
おむすびにとっては、病院に連れて行かれることは大きなストレスなので、負担を軽減するためにいろいろな工夫を徹底しています。
おむすびが警戒しないよう、丈夫でしっかりした素材のキャリーバッグを前日ぐらいから部屋に用意しておき、当日はそっと捕まえて入れようにしています。また、普段から好きなタオルやおもちゃを入れ、おやつをあげ、「入ると良いことがある」と覚えてもらえるようにするのも、キャリーに慣れさせるコツの一つ。
車での移動は15分ほどですが、その間おむすびは不安げに鳴き続けているので、キャリーを助手席に置いて顔が見えるように、病院の待合では、他の犬や猫と目線が合わないよう気を配っています。
病院が猫にとって“安心できる場所”となる未来に期待

猫は体調の悪さを隠す動物です。飼い主が気づいたときには、病気が進んでいることが珍しくありません。
「猫がかわいそうで連れて行きたくない」という気持ちも痛いほど分かります。私も、なるべくなら行かない方が猫たちにとって良いのだろう、と本音では思います。ですが、言葉が話せない動物だからこそ、病院の先生に体の状態を聞くのは非常に大切。特に異変に気づいたタイミングでなるべく早く行けた方が良いというのが、私の過去の経験からの思いです。
私にとっての理想は、最もストレスのない在宅での診察できる往診です。しかし、ご家庭によっては、叶わない場合もあるかと思いますし、私自身も病院に行くという選択肢を取っています。飼い主としてなるべくストレスを減らす工夫をし、健康で長生きしてほしいので、そのバランスをとりながら接していきたいと考えています。将来的には、点滴の頻度が増えた場合に、自宅で点滴ができたらとも思っています。
猫と飼い主が安心して受診できるような「猫に優しい病院や受診フロー」が広まり、病院が“怖い場所ではなく、安心できる場所”として認識される未来を心から願っています。
むすびよりさんのインスタグラムアカウントはこちら
https://www.instagram.com/musubiyori/
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